僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

「マー君と二人の時に、無理して笑うと
 『痛々しい笑顔見せんな』って
 怒られるから」


「優しいな。マトイは」


「口は悪すぎだけどね」



 春輝の瞳に宿る光が
 泥水のように濁りだした。


 その瞳に吸い込まれ
 俺は言葉が続かない。



「あやあやにも、そうしていい?」


「は?」


「だから……
 あやあやと二人だけの時も……
 無理して笑わなくていい?ってこと」


「春が楽になるんなら
 それでいいけど……」


「安心して。
 みやちゃんの前では、頑張って笑うから」



 なんとか作りましたみたいな春輝の笑顔が
 俺に向いている。



 明らかに傷ついている心を
 必死で隠している春輝を見ると
 俺の胸が締め付けられるんだよ。


 お前は俺の何百倍も
 苦しみに押しつぶされてんだろうけど。
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