僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

「あやあや、心配しなくていいからね」


「春のこと、
 心配するに決まってんじゃん」


「僕が自分の心の中を
 ごまかし続ければいいだけだから」


「そんなことできるのかよ?」


「多分……」


「ごまかせなかったから
 俺に言ったんじゃねえのかよ?
『明梨ちゃんのことを奪って来て』って」



 何かが心に刺さったように
 また顔をゆがめた春輝。
 

 下唇を噛みしめ
 瞳には雫がたまっている。


 言い過ぎたと、俺が後悔したときには
 すでに春輝の頬に、涙が伝っていた。



「僕には無いから……
 アミュレットを辞める勇気も……
 みやちゃんに嫌われる覚悟も……」


「春……」


「僕が小心者で、良かったね」

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