僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目
「春輝も、俺が出てこなかったら、
どうするつもりだったんだよ?
ステージ立てねえくらい
顔をぼっこぼこにされてたかも
しんねえぞ」
総長の言葉に
やっと私から離れてくれた春輝くん。
お茶目な幼稚園児みたいな笑顔を
総長に向けている。
「大丈夫だよぉ。
切り抜けなられないくらい
ピンチになったら、
僕の正体を明かせば、
どうにかなるかなって思ってたから」
「は?」
「僕がアミュレットのメンバーだって言えば
トドメキの人たちは、
絶対に手出ししないでしょ?」
「まあな。
明梨がガムシャラに追いかけてるもんを
潰せる奴なんて、
トドメキにはいねえからな」
「あ~あ。後でみやちゃんに謝らなきゃ。
明梨んを脅しの材料に使ってごめんって」
「確かに。
明梨のこととなると、
余裕なくなるよな。雅は」
「愛くるしい王子様スマイルが、
呪縛霊みたいに
おぞましい顔になったりするんだよ。
ファンが見たら、ドン引きだよね」