僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目
「波多野くん?」
「美羽はさ、食べないわけ?」
「え?」
「いつも隣のクラスの子と、
一緒に弁当食べてたじゃん」
そうだよね。
波多野くんだけじゃなく
クラスのみんなが思っているよね?
なんでしーちゃんとお弁当を食べずに、
一人でいるのかって。
ふ~っと体中の空気を吐き出し
心に溜まった辛さも
一緒にこぼした。
「嫌われちゃった……から……
しーちゃんに……」
「あんなに仲が良かったのに?」
「波多野くん、どう思う?
しーちゃんは……もう私なんかと……
話してくれないかな?」
はっ!!
なんでこんなこと
波多野くんに話しちゃったんだろう。
陰キャの私なんかが
教室で波多野くんに話しかけるなんて。
迷惑以外の
なにものでもないのに。