僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目
あんなにしーちゃんのことが
大好きだったのに。
慶介くんから
別れを告げたってこと?
どうしよう。
100%、私が慶介くんに
文句を言いに行ったせいだ。
雪崩のように襲ってきた罪悪感に、
私は抗うことはできない。
太ももが小刻みに震えたまま、
なんとか立っているので精いっぱい。
「私、別れたくないって、
慶ちゃんに何度もお願いしたんだよ!」
しーちゃんの語気が荒くなり、
怒りしか含んでいない言葉を
私にぶつけてきた。
「美羽ちゃんは、これで満足?
私の幸せを、壊したかったの?」
大粒の涙を
ボロボロこぼしたしーちゃんは、
恨みがこもった目で
思いっきり私を睨みつけている。
違うよ……
しーちゃんが慶介くんに殴られて、
傷つく姿、
見たくなかったんだよ。
でも。
違う形で、しーちゃんは傷ついている。
その深い傷をつけたのは
『間違いなく私』という現実に、
謝ることしかできない。