僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

「本当は俺……
 美羽と二人だけで
 観覧車に乗りたいけどさ……」



 けど、なに?


 
「やっぱり
 リリが一緒じゃないと、困るな」



 ん?



「美羽と二人で
 観覧車なんか乗っちゃったらさ。
 もっとお前のこと、好きになりそうだから」



 
 ひょえぇぇぇぇ!!

 本当に、勘弁してください。



 私、そんな甘い言葉に
 縁のない生活を送ってきたから。

 免疫が、なさ過ぎて。

 ドキドキしちゃうし。
 波多野くんに逃げたくなっちゃう。



 だって……
 春輝くんのことを思い続けていても
 私なんか選んでくれないって、分かっていて。

 その現実が、辛くて。辛くて。
 誰かに甘えたくなっちゃうから。



 弱い自分に負けそうになった。

 もう、
 春輝くんのことは諦めようって、
 思ってしまった。



 その時、
 情けない私を戒めるように
 予鈴が鳴り響いた。

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