僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

 そして
 女の子たちの視線の先は、
 ガラス張りの部屋。


 でも、人、人、人で。

 その部屋の中がどうなっているかなんて、
 一番後ろで幽霊のように佇んでいる
 ちび介の私には、全く見えない。



 私にできることと言えば
 スピーカーから流れるラジオの声を
 聞くことだけ。



 しばらくぼーっと立ち尽くしていると
 知っている名前が聞こえてきて、
 私は意識を、耳に集中させた。



『それでは紹介しますね。
 今日のゲストは、アミュレットの皆さんです』



 ラジオDJの百目桃華さん
 通称『ひゃく桃』さんの声にかぶさるように、
 元気な男の子たちが、順番に自己紹介を始めた。
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