僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

「春輝くんは……
 モンブランが……大好きなの?」



 落ち着かない自分の心臓に手を当て
 なんとか言葉にしてみたけど。



「うん。大好き」



 幼稚園児みたいな素直な返事に
 私の心臓は過労死寸前。



 私にとって……ツボすぎる……

 春輝くんの……何もかもが……


 
「みゅうみゅうが
 モンブランの中に逃げ込んだら、
 僕がパクパク食べながら
 助けに行ってげるね」



 意味不明にも聞こえる
 春輝くんの発言。



 出会って24時間くらいしか
 たっていないのに。

 すでに、私の脳内は
 春輝くんワールドを堪能できるように
 書き変えられてしまったらしい。



 ――助けに行ってあげるね。



 最後のフレーズが
 なぜか嬉しくて。

 でも、恥ずかしすぎて。


 ごちゃ混ぜな気持ちを誤魔化すように
 私は春輝くんから視線を外し
 また顔を横に向けた。


 朝日に照らされて
 穏やかに煌めく木々を見つめ、
 なんとか心を落ち着かせる。

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