僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目
3日目の朝

◇3日目の朝◇

 ただ今、朝の5時半過ぎ。
 言霊神社の境内。


 アクションの特訓が始まっております。



「春輝くん。かっこいい!!」



 私の瞳は
 春輝くんにくぎ付けのまま
 ハイテンションで手を叩いております。



 天使みたいに可愛くて。
 笑顔がゆるゆるで。
 おっとり系の春輝くんなのに……

 今、私の目の映っている春輝くんは
 明らかに別人。



 瞳が鋭くて。真剣な顔で。
 回し蹴りをしなやかに決め。

 
 相手のパンチを腕で受け止め、
 敵の頬をダイナミックに殴る。



 春輝くんは、見えない敵を相手に
 見とれてしまうほど
 華麗なアクションを披露した。



 そりゃ、無意識に口から出ちゃうよ。
 『カッコいい』って。


 
 俊敏で。男らしくて。
 ギャップがありすぎる春輝くんを見て
 私の心臓がまともでいられるはずもない。



 ドクンドクンと
 激しい音を鳴らしている。
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