僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

「みゅうみゅう、コツはわかった?」



 ごめんなさい。 
 わかりません。


 心臓がバクバクしすぎで
 頭がシャットダウンしているので。



 そんなことは言えず
 とりあえず頷いた私。



「じゃあ、僕は手を離すからね。
 一人でやってみて」
 

「こんな感じかな……」



 足を振り上げるも
 春輝くんが教えてくれる前と
 ほぼ変わらないレベル。


 
「僕じゃ……力不足だよね?」


「え?」


「僕なんかが先生なんて……
 できるわけないよね……」



 待って。待って。

 春輝くんのせいじゃないから。


 
「春輝くんにドキドキしちゃう
 私がいけないんだから」


「え?」


「ん?」



 今……

 私の心の声が……
 耳に届いたような……



 聞き間違いだよね?



 そう思いたいのに
 目を丸くして固まっている春輝くんが
 無言で訴えている。



 『今の言葉、本当?』って。
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