僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

「春輝くん、おはよ~」



 無理やりテンションをあげ
 春輝くんの隣に座る。



「みゅうみゅう……
 昨日……ごめんね……
 約束……破って……」



「毎朝会おうなんて約束
 してなかったでしょ?
 私はただ
 神社にお願い事しに来ただけだよ」



「大雨だったのに?」



「最悪な天気に
 この石段のぼってお願いに来れば、
 神様も叶えてくれるかなぁって思って」



「みゅうみゅうは天使なの?」



「え?」



「前にも僕、言ったよね?
 そんな優しい嘘
 つかなくていいって」



 靴で砂利を転がすように
 足を動かし、
 春輝くんはずっと俯いている。

< 96 / 375 >

この作品をシェア

pagetop