ビッチは夜を蹴り飛ばす。
07.硯くんの深くて脆くて、暗いとこ
 




 夏は嫌いだ





「───ぁっ…ぁ、ぁっ…だめ…っ」





 子どもの頃

 あの日



 父を驚かせようと思ってベッドの下に隠れた日



 父と、連れ込んだ制服姿の若い女の

 見なくてもいいものと聞きたくもない声に必死に泣きながら耳を塞いで堪えることしか出来なかった





















 以来体が男として機能した記憶がない



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