ビッチは夜を蹴り飛ばす。
あたしのいいとこ知り尽くしてるのか、指で内壁を擦ってもう床まで溢れてる愛液もお構いなしに手の動きを早めてくる。余裕綽々と言った感じで硯くんがあたしにほのかに笑ってこの反応を見てるから恥ずかしくて、顔を隠すと胸が出るし胸を隠すと顔出るしどうしたらいいの、と錯乱してたらぢゅ、って吸われて今日一番の嬌声が上がる。
「…びっくりした静かにして」
「ぁっ、あっ、やっ、ゃだ舐め、舐めんのやだっこわいっ」
「腰すげー揺れてるけど」
「やだ硯くんのがいっ」
い、と言い切ってほとんど着崩れてない硯くんのが挿入ってくる。もう十分に慣らされたせいですんなり奥まで辿り着いて、軽く揺すられるだけで吐息だけのぁ、ぁってあまい声が漏れる。
「ぁ、ぁ、んっやだ硯くん動かな」
「おれまだ動いてないよ?」
目だけでクスクス笑われてかあ、って一気に熱が上り詰める。え、じゃああたしが、って下を向いたらしっかり挿入ってるのが見えて恥ずかしくてもうやだ、って硯くんのお腹を押したら逆に最奥まで挿入ってきた。
本当に情事中なのかと疑いたくなるいつもと変わらない表情にじっくり反応を見られててやめてほしい。絶対時々白目とかなってるよってぎゅっと目を閉じて声を我慢するけど耐えられなくて結局吐息の声が上がってく。
「ぁ、ぁっ…すずりく、んっ」
「なに」
「…おっき…」
「…そういうこと言うからビッチとか言われんじゃん」
「はぁ!? ちがっ、ぁ」
本格的に始まる律動に揺さぶられながら硯くんに抱きついてバカみたいに鳴いてたからなんかもうその名の通りじゃんって思ったし、でもどれだけしても硯くん限定で欲しくなる。こんなの言ったら絶対呆れられそうだしあえて口にはしないけど。
そのあと結局激しい方にシフトされてやさしくって言った! って繋がったまま叫んだら「もうした」って素っ気なく答えられて、
ラウンド6あたりであと3回って硯くんが笑うから、この人に優しさ求めるだけ無駄だった、ってぐちゃぐちゃに抱かれながらそう思った。