もう二度ともう一度〜高見真知子の場合〜
高見真知子の場合
「私、またやってしまいました。」
あの、えっと私は死神です。あの時、あった出来事を皆さんにお話ししておこうと思いまして、今回このスピンオフの語り部をさせていただきます。
それは、ある病室でまたお迎えする死人を間違えた事が始まりでした・・・。
「ちょっと、あなた誰です?この部屋には女性患者しかいませんよ!変な事をすれば大声出しますから!」
彼女はそう、私に言いました。
「あ、あれ?もっと若い方だったハズですが・・」
私が手帳を確認していると、彼女の中では変な事だったのか叫ばれました。
「キャァ〜〜〜〜ッ!!」
それはもう、とても大きな声でして。しかし魂魄体の声は生者には基本届きません。
「あ、あの〜私、死神です。すいません、今夜こちらのベッドの方が亡くなるハズでお迎えにあがりましたが、貴女は大野莉奈さんでは無いですか?」
私、どうも15歳の方に見えないなと、ご本人に確認しました。
「いいえ、莉奈ちゃんはお隣よ。今日は近くの公園で花火大会があって、その子が観たいって言うから窓際だった私がベッドを代わってあげたの」
どうやら、そのまま寝てしまったので起こすのも可哀想だから布団を掛けてあげて自分は莉奈さんのベッドでお休みになったそうです。
一応、夕方別件でこの近くに来た時確認した時よりお老けになられているな、と思ったんですが、なるほど合点が行きました。
「すいません、私、間違えて切ってしまいました・・」
「なにを?」
私が、正直にお話しするとそう聞かれました。
「はい、魂と肉体です」
彼女はしばらく固まっていました。しかし、一度口を開くと凄まじい勢いでして。
「ちょっと!私があなたの間違えで死んでしまったって言うの!?戻しなさい!・・はぁ?出来ない?あなた上の人は?責任者呼んで来なさい。私きっちりお話ししますから!」
それはもう剣幕で私、本当に怖かったです。
「あの・・すいませんこう言った場合ですね」
私は取り決め通り、彼女自身に運命を変えて戴くしかなくその為のカードのご説明をさせていただきました。
「あなたね、なんであなたの過失を私がフォローしなきゃならないの?だったらこのまま死んで、あの世できっちりお話しさせて頂きます!」
そんな事になったら大変です。私、他のカードを数枚お渡しして、なんとかご理解ご協力いただけるように重ねてお願いしました。
「はあ、【逆行】に【記憶】ね。これは?【楽園】ね。じゃあもう一枚出しなさい。はぁ!?じゃあいいわよ、今から・・なんだ、あるじゃない!」
それで、彼女はなんとかお話しを聞いてくれる様になりました。
「でもね、こんなの安全性もなにもわからないわ!前例とかないの?」
そうお聞きになられたので、私が知ってるケースでご説明いたしました。
「あっ!は、早川君!?これ早川君じゃない!?」
私、驚きました。お知り合いだったご様子でした。
「はい、確かに早川と名乗られました。勇気あるお方で、見ず知らずの子供さんを救おうと事故に合われて。1993年に向かわれましたよ・・」
突然、彼女は前向きになられました。
「・・わ、わ、私もそこに行けるかしら?あ、でもちょっと待って。私の話を聞いて頂戴、あなたにはその義務があります。わかったわね?」
そして、彼女は早川さんとの馴れ初めを私にお話になりました。
それは、ある病室でまたお迎えする死人を間違えた事が始まりでした・・・。
「ちょっと、あなた誰です?この部屋には女性患者しかいませんよ!変な事をすれば大声出しますから!」
彼女はそう、私に言いました。
「あ、あれ?もっと若い方だったハズですが・・」
私が手帳を確認していると、彼女の中では変な事だったのか叫ばれました。
「キャァ〜〜〜〜ッ!!」
それはもう、とても大きな声でして。しかし魂魄体の声は生者には基本届きません。
「あ、あの〜私、死神です。すいません、今夜こちらのベッドの方が亡くなるハズでお迎えにあがりましたが、貴女は大野莉奈さんでは無いですか?」
私、どうも15歳の方に見えないなと、ご本人に確認しました。
「いいえ、莉奈ちゃんはお隣よ。今日は近くの公園で花火大会があって、その子が観たいって言うから窓際だった私がベッドを代わってあげたの」
どうやら、そのまま寝てしまったので起こすのも可哀想だから布団を掛けてあげて自分は莉奈さんのベッドでお休みになったそうです。
一応、夕方別件でこの近くに来た時確認した時よりお老けになられているな、と思ったんですが、なるほど合点が行きました。
「すいません、私、間違えて切ってしまいました・・」
「なにを?」
私が、正直にお話しするとそう聞かれました。
「はい、魂と肉体です」
彼女はしばらく固まっていました。しかし、一度口を開くと凄まじい勢いでして。
「ちょっと!私があなたの間違えで死んでしまったって言うの!?戻しなさい!・・はぁ?出来ない?あなた上の人は?責任者呼んで来なさい。私きっちりお話ししますから!」
それはもう剣幕で私、本当に怖かったです。
「あの・・すいませんこう言った場合ですね」
私は取り決め通り、彼女自身に運命を変えて戴くしかなくその為のカードのご説明をさせていただきました。
「あなたね、なんであなたの過失を私がフォローしなきゃならないの?だったらこのまま死んで、あの世できっちりお話しさせて頂きます!」
そんな事になったら大変です。私、他のカードを数枚お渡しして、なんとかご理解ご協力いただけるように重ねてお願いしました。
「はあ、【逆行】に【記憶】ね。これは?【楽園】ね。じゃあもう一枚出しなさい。はぁ!?じゃあいいわよ、今から・・なんだ、あるじゃない!」
それで、彼女はなんとかお話しを聞いてくれる様になりました。
「でもね、こんなの安全性もなにもわからないわ!前例とかないの?」
そうお聞きになられたので、私が知ってるケースでご説明いたしました。
「あっ!は、早川君!?これ早川君じゃない!?」
私、驚きました。お知り合いだったご様子でした。
「はい、確かに早川と名乗られました。勇気あるお方で、見ず知らずの子供さんを救おうと事故に合われて。1993年に向かわれましたよ・・」
突然、彼女は前向きになられました。
「・・わ、わ、私もそこに行けるかしら?あ、でもちょっと待って。私の話を聞いて頂戴、あなたにはその義務があります。わかったわね?」
そして、彼女は早川さんとの馴れ初めを私にお話になりました。