ボーダーライン。Neo【下】
「何でお前はそんなにストレス溜めるんだよ。嫌な事や辛い事は何でも言えって、俺付き合った時に言ったと思うけど?」
「なっ、そんなの、言えないよ。こんな汚い感情、知られたくなかったし」
「でも、結局は言ってるじゃん? 我慢なんか何の役にも立ってない。ストレス溜めるだけ溜めてうじうじ考えるから、自分の事が嫌いになるんだろ? しかも最終的には爆発させてるし」
ーーはぁ??
「もう、何よその言い方! いちいち苛つくんだけど!」
「はっ、怒れ怒れっ、図星だから腹立つんだよ。大体幸子は本音を隠し過ぎ。私なんかって直ぐに卑屈になるし、直ぐに嘘もつく」
そこでビッと指を差された。
「俺はな? お前の全部が知りたいんだよ。無理して良い子ぶらなくて良いし、年上ぶらなくて良い。初めて会った時みたいにナンパする男は嫌いだって正直にキツく言えばいい」
「そんな……、昔の事」
「俺さ。多分マゾなんだ。幸子に辛く言われても、その度に回復して、何クソってお前に向かって行ける。じゃなきゃ、何度も何度も告白出来ないし、ストーカーにだってならない。
俺の女関係が気になるなら、逐一言えばいいよ。俺、やましい事しないって神に誓って言えるから」