同居人は芸能人!?
伝える前に直人のペースに持っていかれてしまう。
「ちょっとマジメな話していい?」
「…うん」
何マジメな話って…
「俺さー本気で人を好きになるって事が今までわかんなくてさ、遊びでしか付き合った事がないんだ」
「うん…」
何か後の言葉を聞くのが怖い。
「寄ってくる女は軽い奴ばっかでさ、遊びでもいいから付き合ってとか今日だけでいいからとかありえない奴ばっかで…もう恋愛とか馬鹿馬鹿しくてさ」
「うん…」
「それがトラウマになって恋愛できなくなってさ…。でもなー亜優と一緒に住むようになっていっつも亜優の事が気になって気になって…。何かうまく言えねーけど…」
「あたしもだよ。一緒に住む前からもちろん直人の事は知ってたし好きだった。それは芸能人としてのね。でも一緒に住むようになってもしかしたら1人の男性として好きなのかなって思うようになってね」
亜優も同じ事思ってたんだ…。
「でもまだはっきりわからないの。テレビの中にいる直人が好きなのか目の前にいる直人が好きなのか」
「うん…」
うまく言えないけど今の気持ち受けとめてね?