意地悪執事はお嬢様を独占したい
ベンチに行くとまだ一条は来ていない。
来るまでベンチに座っていることにした。
数分ぼーっとしていると、私の頬を誰かの手が後ろから触れた。
「……っ、ひゃあ!?……むぐっ、」
突然のことでびっくりして大声を出すと頬にピタッと触れていた手で私の口を覆われた。
くるっと振り返ると私の口を覆ってない手で、自分の口元に人差し指を立てている一条の姿が。
……シーってしてる一条、なんか可愛い。
「…ぷはっ!…びっくりした」
「すみません。驚かそうとしたら大声出すから……」