意地悪執事はお嬢様を独占したい
なにこれ、どんな場面よ……?
お父さんはどこ行ったの?トイレかわからないけどその場にはいなかった。
「ほんとうざい!目障りなのよ!!」
……っ、やば。
女の人がキレたのか近くにあったドリンク入りのグラスを掴みお母さんに向けてかけようとした。
私は反射的に足を動かしていた。
ギリギリのところでお母さんの盾になり私が身代わりになった。
「……千結様!」
「…っ、千結」
ジュースで濡れた髪をかきあげ女性に冷たい視線を送った。
「堂々としてて何が悪いの?かっこいいじゃない。」
「なっ…」
「貴方のただの嫉妬なのか知りませんが、ここの会場の雰囲気を壊すならお帰りください」