暗闇の先に…
なんだかんだで学校に馴染んできた頃、移動教室の為に休み時間、別の教室に向かう
よく考えたら、私は学校の何が何処にあるのか全く分からない
それもそうだ、入学して2、3ヶ月で編入したから細かい所までは知らない
凛の後ろを迷子にならない様に付いて行く
教室に着き窓際に座った
「ねぇ凛。移動教室って、他のクラスと合同なの?」
「うん、そうだよ。必ず同じクラスってわけじゃないから…今日は5組と一緒みたいだね」
へぇ〜っと周りを見渡すと、廊下側の席に知った顔があった
ドクリと心臓が鳴る
そんな私に気が付いたのか射る様な目で見てくる
「……な…つみ」
震える声で呟くと、凛が心配そうに顔を覗き込んだ
「大丈夫だよ。授業中だし、席も離れてるから心配ないよ…」
自分で思っていた以上に菜摘が怖いと感じているみたいだ