暗闇の先に…

昼休みになると、『くつろぎの場』に必ずすぐ来るはずの彩夢が来ない



何かあったのか?



「なぁ、彩夢ちゃん遅くね?」


テツも同じ事を思ってたみたいだ


「電話、出ねぇな」


輝がそう言うと、何故か胸騒ぎがして急いで彩夢の教室に向かった



ガラッとドアを開けるとクラスの中が、しんと静まり返る


教室の中を見渡しても彩夢の姿が見当たらない


その中に見慣れた弁当箱が机の上に置き去りになっていた


「おい、如月彩夢は何処にいる?」


誰に言うわけでもなく声を出すと、近くの女がおずおずと手を上げた


「あ…あの、さっき…他のクラスの子が話しがあるって……その、体育館裏で…」


話しを聞くなり、急いで体育館裏へと向かった


「陸!!彩夢は?」


途中で輝とマッサーと合流し一緒に行くと、そこには誰も居なかった



「……どういう事だ?」


何か手がかりがないか探している輝が何かを見つけた


「おい、コレ彩夢の携帯じゃねぇ?」


輝の手にある水色の携帯、確かに彩夢の携帯だった


「マッサー、今動ける奴に集合かけろ!一旦ビルへ向かう」

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