暗闇の先に…
着いた所は繁華街の真ん中にある高級マンション
あまりにも圧倒されて、ポカンと口を開け立ち止まった
ココに入るの?…ってか、私みたいなのが入っていいの?
「…何突っ立ってんだよ。行くぞ」
上を見ながら固まっている私に痺れを切らしたのか、腕をグイっと引っ張りずんずん歩いて行く
エントランスを抜け、エレベーターに乗ると最上階のボタンを押した
最上階に着きエレベーターが開く
そこには他に部屋がないのか、一つの扉しかない
迷わず その扉へ向かって歩き出す
「あ、あの…今更なんですが、私も一緒でいいんですか?」
私の腕を引っ張る玖賀陸斗に恐る恐る聞いてみる
「気にすんな。俺ん家だから」
「え?!そ、そしたら家族の人に迷惑がかかるんじゃ……」
「…家族なんていねぇから安心しろ」
「!?」
家族がいない…?じゃ、さっきの電話の人って誰!?それに、お金は??
色んな疑問が浮かぶけど、初対面で聞くわけにもいかなく大人しく付いて行く