暗闇の先に…

すると、アクビをしながら輝真がリビングにやってきた


「ふぁぁあ…。……よぉ、起きてたのか。っつか、陸は?」


まだ眠そうな顔でキョロキョロと辺りを見回す輝真

「お、おはよう…陸斗は学校に行ったよ。遅刻してでも学校に来いって言ってた」


「あぁ、マジか。だりーなぁ……ったく」

ノロノロと仕度をする為に自室に戻って行った


昨日は緊張し過ぎて、あまり見れなかったけどリビングにはとても大きな窓があり、まるでパノラマ


最上階って事もあり、街の景色が一望 出来る


「おい、お前は学校ないのか?」


不意に声を掛けられ振り向くと制服に着替えた輝真がいた


「うん、卒業式まで学校は休みなの」


「ふ〜ん、羨ましいこった」


「輝真と陸斗は一緒の学校なんだね。一緒に行ったりしないの?」


コーヒーを片手にソファーにドカッと座り、時間なんか気にせず優雅にコーヒーを飲んでいる


「あぁ、たまに一緒に行ってる。っつっても俺が起きれた時だけな」


フッと口角をあげ、微笑む顔に 一瞬ドキッとした

< 31 / 244 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop