ガーディアン～君に向ける敵意を僕は全力で排除する。

レッドヒーローズは緒方龍彦の恐怖によって支配されたチームだった。

ここでこのまま緒方龍彦があっさりと引いてしまえば、緒方龍彦への恐怖は薄らいでしまう。

こんな喧嘩でチームを瓦解させることは緒方龍彦のプライドが許さない。

「そうですか、あなたにも守るもがあるようですね。では行きます」

立ち上がった緒方龍彦に真白は右回し蹴りを放つも、緒方龍彦は腕に力を入れてガードした。

隆起した筋肉を蹴った真白の足に痛みが走る。

受けた緒方龍彦のほうは全身がバラバラになるような衝撃を受けていた。

ぶらんと力が抜けた腕が肩からぶら下がる。

緒方龍彦の腕は折れていた。

それでも表情を一つ変えない。