ガーディアン~君に向ける敵意を僕は全力で排除する。
「しかし、僕が自害していることになっているとは……」

「私は毒殺されています」

真白は小さく頷くと、

「イゼベラにただ下界に落とされたと書くよりはロマンティックに書いたのでしょう」

「そうですか、そうですね」

真白は小さくお辞儀して席を立ち、自室へもどり壁を叩いた。

なすすべなく下界に落とされたことに苛立ちを覚えて。

ガーディアンとしての不甲斐なさを感じて唇を嚙み締める。

イゼベラに対しての憎悪よりも自分の力のなさを嘆く。

それが真白というガーディアンであった。
< 43 / 45 >

この作品をシェア

pagetop