今日もキミのとなりにいたい
委員の仕事中なのに、ぼけっとしすぎた。

私の足を止めた何の罪もない野球部を、少しだけ恨みつつ資料を慌てて拾っていると、視界に誰かの手が映りこんだ。


「大丈夫か?拾うの手伝うよ」


低すぎず高すぎない、優しい声。

驚いてその人を見ると、所々跳ねた髪に前髪をピンでとめている男の人だった。

上靴の色が青だから、2年生の先輩だろう。
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