君モノガタリ
「お母さん、私って昔誰かの男の子と仲良かったみたいなことあった?」
「え?」
「だから、小さいころに知り合いの男の子はいたかって」
「ああ、いたわよ」
え・・・
「本当!?」
「そうねぇ3~4歳ぐらいのときかしら?隣の家に来てね凛は、いっつもその子と遊んでいたわね。でも、5歳のころぐらいに引っ越していったけど」
「どんな男の子だった?」
「そうねぇ。可愛かったわよ?でもちょっと頼りなかったかもね。いつも凛に助けてもらってたわ」
「えぇ!?私、助けてあげたの??」
「まぁ、そのとき凛は、気が強かったからね」
「じゃ、じゃぁさ・・・名前は覚えてる?」
「え?名前?ん――っと」
やっぱ忘れたのかな
もしかしたら蓬田かもしれないのに
「あ、ちょっと待って?」
「うん・・・」