心の鍵はここにある

「里美……、全てを見せて。里美を味わいたい」

 直哉さんはそう言って、大切な部分を舐め上げた。
 その刺激で私の身体には、再び電流が走る。ビクッと身体が震えると同時に、喘ぎ声も漏れていく。
 舌の動きは驚く位に艶めかしくて、その動きは私の全身に言葉にならない快感を伝えていく。
 次第に何も考えられなくなり、直哉さんにされるがままとなった。
 直哉さんの愛撫に私は真っ白な世界に誘われる。

「……あっ、……っああーーー!」

 私の身体が二、三度痙攣した。
 直哉さんは愛撫を止めて身体を起こし、私の身体を抱きしめて、唇にキスをする。

「……気持ち良かった? 今のイったって感覚、覚えて。これから何度でも、里美をイカせてあげる。
 少し休憩するといい」

 私の意識はこの後直ぐに途切れてしまい、しばらくして目覚めると、隣には私を見つめる直哉さんがいた。
 気が付けば、腕枕をされている。
 当然、私は裸のままだったけれど、エアコンの冷気で身体が冷えない様に薄手のタオルケットがかけられている。
 酔いも醒めて、すっかり素面になってしまい今更恥ずかしいと思う気持ちが込み上げて来たけれど、このタオルケットのおかげで幾分か緩和されている。
 直哉さんは、タオルケットの上から私を抱き締めている。
 先程の行為はまだまだ序盤だと言うのは理解しているけれど、あれ以上の事、私は耐えられるのだろうか。
 私の表情を読んだ直哉さんは、私の額にキスをすると飲み物を取ってくると言って部屋を出た。
< 116 / 121 >

この作品をシェア

pagetop