心の鍵はここにある
そんな私の身体の変化を見逃さない彼は、指を動かしながら、胸元への愛撫を加えてくる。
私の胸に優しくキスをしながら、舌でそこを舐り、唾液で濡らしていく。
二ヶ所同時に刺激を与えられ、私は仰け反る様に胸を突き出すと、胸元への愛撫は益々激しくなる。
きっと私の顔は、今までにないくらいに真っ赤になっているだろう。
顔が、全身が、とにかく熱く熱を持つ。
そんな私を、安心させるかの様に、優しく諭す様に、私と同様に熱を帯びた直哉さんが口を開く。
「恥ずかしくないよ? これだけ濡れていっぱい解したから、そこまで痛くないと思うけど……。
でも、痛かったら言って?出来るだけ、優しくするから」
直哉さんの言葉に頷き、いよいよその時が来た事を自覚した。
棚の上に置いてあった小さな箱の中から、避妊具を取り出した彼は、ボクサーパンツを脱ぎ捨てその避妊具の封を切り、自らの手でその昂りに装着した。
初めて目にした男性の昂りに驚きながらも、早く中に入って欲しくて、一つになりたい想いが強くて、自分からキスをねだる。
そんな私のおねだりに、これから直哉さんは応えてくれる。
避妊具を装着した直哉さんは、私の両脚を開き、ゆっくりと私の中に沈めて行く。
私の反応を確認しながら、ゆっくりと、慎重に……。
先程の指とは比べ物にならない程、それはいっぱいいっぱいで、思わず痛みで声が出てしまう。
「やっと……、一つになれた。里美、ずっと愛してる」
私の身体の最奥に入った直哉さんの言葉に、気が付けば涙が溢れて来た。
腕を直哉さんの首に絡ませて、繋がったままでキスをした。
とても深い、身も心も一つになる、極上の蕩けるキスを……。
「私も、直哉さんを愛してる……」