言わなくていいから
誰よりも疑い深くて愛され慣れてなくて、


それでもどうしても大事な人を信じたくなる。


俺、玲奈のこと守りたいし普通に笑って欲しいな。


「玲奈?
玲奈ってさ、ももちゃんのこと大好きだったでしょ」


「当たり前でしょ?あんなに可愛くて、真っ直ぐで、誰よりも私のこと信じてくれるの。ももだけだもん。」


玲奈とももちゃんは真逆だったんだなと思う。


玲奈はももちゃんみたいになりたかった。


でもももちゃんは玲奈みたいになりたいと思ったことは無かった。


同じようで少し違ってだから玲奈はももちゃんの近くにいたくなかったんだろう。


どうしても手に入れたいものを当たり前に手に入れる人がいて、それが理想に近ければ近いほど自分が嫌になる。


「整理がついたらまた友達になりなよ」


「許してくれないよ」


「そうかな」


「うーんももなら許してくれそう」


「俺もそう思うよ」
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