1ページホラー
学校の窓
(男性32歳、会社員)

終電を逃した帰り道、会社から家までは徒歩1時間位なので歩いて帰った。

大通りを道に沿って行けばいいので楽は楽だ。

今日は気温も高く、天気がいい。都会の空でも星が見えた。

大きい仕事がちょうど終わって明日は休み。気分も良かった。

この大通りの途中に中学校がある。別にここに通っていたわけではないが、何となく子供の頃を思い出しながら、校舎に目をやりながら歩いていた。

だいたい防犯のための木々が生い茂っていたが、所々窓から廊下が見えた。

そして、こちらをじっと見ている男の子とも目があった。

一瞬ビクッとなったが、無視をしてその前を通り過ぎた。

男の子は廊下でこちらに気づくと窓の方に近づき、窓にベッタリと張り付きながらこちらを目で追っていた。

窓が見える所を抜ける所で、思わず後ろを振り返った。男の子は窓を開け乗り出しながらこちらを見てニコッと微笑んだ。

俺は走り出した。

その後は何も起こっていないし、その学校には近づいていない。
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