愛しの彼女
仮面がはがれる日
日曜の朝。



俺の眠りを妨げる悪夢のような歌声。



「お〜牧場〜は〜広〜い〜」


緑だろ…



どうせあの麟輔とデートだろう。


目は覚めてもまだ布団にいたい…


しかし尿意と共に起きるはめとなった。



頭を掻きながらドアを開けると、ドアが開け放たれた姉の部屋からまたあの歌声が…



「牧場は『みどり』だ」



姉の部屋のドアにもたれ掛かりながら教えてやった。


するとクルッと振り向いた姉の顔にビクっとなった。
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