愛しの彼女
なんと右目だけにつけまつげがついてあり、左目の回りはアイラインで黒く滲んでいる。



「何…それ?ピエロなんかになりたいの?」



俺の言葉に姉は興奮してゴリラのような鼻息でティッシュ箱を投げ付けてきた。


すると姉の鼻からピュルリと鼻水が飛び出した。



「アハハ…うっ」



腹を抱えて笑う俺のみぞうちをグーで殴り洗面所に向かう姉が階段を降りかけた時、限界から母の笑い声が聞こえた。
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