日向ぼっこ
「えぇ?だ、誰が誰を誘う?」
「え?お前が日向を」
「え?君が日向を」
二人が同時に言った時、
「お前らっ…黙って聞いてれば好き勝手言いやがって!」
「事実を言ったまでですが?」
彼に怒られても、ニヤニヤしたまま煽る。
「あのっ、ちょ!」
「てかさー、さっきから思ってたんだけどお前俺らと同い年だろ?敬語使われ慣れてないから、敬語使うな」
「えっ?」
ジッとあたしを見つめたまま言った金髪の彼に驚く。
「そーそー、夜空 美桜(よぞら みお)ちゃん」
…なんで、あたしの名前知って。
「有名だぞ?お前」
有名?あたしが!?
な、なんだろう。
なんかしでかしたっけ?
「俺のかわい子ちゃんセンサーにすぐ引っかかったよ?美桜ちゃん。今度、俺と遊ばない?」
甘い笑顔を向けられて、どうすればいいか分からなくてとりあえず愛想笑いを返した。
「わお、俺の誘いに愛想笑いなんて返してきた子は初めてだ」
ニヤリと楽しくなりそうと呟いたチャラそうな男の人。