日向ぼっこ
ベッドで昨日の失態を思い出して後悔していると、ドアが開いた。
「起きてたんだ、もう朝ご飯できてるよ」
朝から爽やかな笑顔で迎えてくれた湊くん。
……あ、そういえば湊くんにも抱きついたりしてたよね!?
一気に顔が赤くなるあたしを見て、湊くんはニヤリと笑った。
「あれ?覚えてるんだ。昨日のコト」
うぅ…。
あたしだって、できるものなら忘れときたかったよ…。
「……」
黙ったままのあたしを見つめながら、ゆっくり近づいてきた。
えっ、ちょ!なに?
ニヤニヤしてる湊くんに嫌な予感しかしないので、ベッドの上で後ろに下がる。
「なんで逃げんのー?」
「…別に逃げてないよ」
「ねぇ、美桜ちゃんってさ。日向のことが好きなの?」
とうとう壁に背中がついたので、後ろに下がれなくなった。
「え!そう見える!?」
嘘!もう気づかれてる?