日向ぼっこ

着替えてリビングに向かうと、四人揃っていた。


それぞれ制服を着てる人と着てない人、朝ご飯を食べてる人とテレビを見てる人…バラバラだけど。


あたしを見つけるとみんな「おはよう」と声をかけてくれた。


みんなに挨拶をして用意してくれてたらしい朝ご飯を頂く。


「誰が作ってくれたの?」


こんなきちんとした朝ご飯。


ご飯に鮭に味噌汁、さらにデザートのパイナップルまで。


「…俺だよ」


少し恥ずかしそうに言う日向くん。


「えー!日向くんが作ったの?すごい!」


日向くん料理できたんだ!


少し意外かも。


「あはは、意外だろ?日向、妹と弟がいるから面倒見が良くて料理が得意なんだよ」


竣くんがテレビを見ながらあたしに言う。


妹と弟がいるんだ!


たしかにお兄ちゃん気質あったかも。


あたしをおんぶしてくれた時、なんか日向くんの背中安心したし。


めんどくさい女だっただろうに、なんだかんだ言いつつもあたしを家まで連れて行ってくれたし。

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