極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
でも、普段から節約を心掛けている私は、自分のためにほとんどお金を使わないので、物がなくて当たり前。むしろ、他に何を置けばいいのか分からない。

とはいえ、そんな事情を知らない千紘社長は、心配そうな表情で私を見ている。


「もしかして、何か事情があって生活に困っていたりするのか?」

「えっ」

「例えば、お金に困っているとか」

「い、いえ。そういうわけではありません」


日々、節約はしているものの、生活に困っているほどではない。

きちんとご飯も三食食べられているし、たまになら外食だってしている。贅沢しなければ、普通に暮らしていけるのだ。

それでも千紘社長には私が生活に苦しんでいるように見えたらしく、本気で心配している様子だ。

誤解されたままでも困るので、私は自分の境遇を打ち明けることにした。
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