極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
大企業の社長である千紘社長と、その部下である秘書の私。

どう考えても、立場的に私たちは不釣り合いだ。

それでも、ふたりだけのこの空間でなら、そんなお互いの立場も忘れられるような気がしてしまう……。


千紘社長は素敵だ。

優しくて気さくで、どんなときでも前向きで明るくて。

人との間に壁を作らずみんなを平等に見てくれるし、他人のために労だって惜しまない。

そんな彼を私はとても尊敬しているし、慕っている。

仕事に没頭するあまりどうしても自宅が荒れ放題になってしまうところも含めて、私は千紘社長が好きだ。


――好き……?


ふと自分の中で生まれた感情に思わず戸惑ってしまう。

私は、千紘社長が好きなのだろうか。

人として? 上司として? それとも、異性として?

この‟好き”という感情にはどういう意味が込められているのだろう。

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