極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
誕生日プレゼント
*
「社長。おはようございます」
秘書室での朝のミーティングを終えて社長室へ向かうと、千紘社長はまだ眠たそうに大きな欠伸をしていた。
「だいぶお疲れのようですね。昨夜の会食は何時に終わったのですか?」
「うーん……何時だったかな。日付は変わっていなかった気がするけど。あの社長はお喋りだから、話し出すと止まらないんだよね」
千紘社長はそう言って欠伸を繰り返した。
「笹崎さん。あとでコーヒーを持ってきてくれないかな」
「珍しいですね。社長がコーヒーを飲むのは」
「たまにはね」
カフェインで眠気を覚ますつもりだろうか。あまり得意ではないコーヒーの力を借りたいほど今は眠いらしい。
相変わらず千紘社長のスケジュールは過密で、体調が心配になってしまう。