極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
恋した瞬間





本社ビル四階にあるカフェテリアは、ちょうどお昼時とあってたくさんの社員で賑わっている。


「俺の奢りだから好きなものを頼んでいいからな。おっ、今日のオススメは中華丼らしい。俺はこれにするけど、笹崎も一緒にどうだ? うまそうだぞ」

「いえ、私はランチ定食にします」

「遠慮するなって。それ一番安いのだろ。俺と同じ中華丼で決まりな」


勝手に私の分も注文してしまう横顔に、思わず小さなため息がこぼれてしまった。

今の時刻は十二時を過ぎた頃。私は、天野室長に誘われて、社内カフェでお昼休憩を取っている。

基本的に昼食はいつも手作りのお弁当かおにぎりを持参している。

今日も秘書室の自分のデスクで食べようと思っていたのに、天野室長に社内カフェへと強引に連れて来られてしまった。
< 234 / 387 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop