極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
もともとヨーロッパでの大鷹不動産の地盤を固めたのは、当時、ロンドンの市街地にあるエリアの再開発プロジェクトの現場リーダーを務めてた千紘社長だ。

それもあり、現地情報に詳しく、地元の建設会社などとも懇意にある彼には、こうしてたびたびヨーロッパ支社から連絡がくる。

それにしても、ロンドンとの時差を考えると、向こうはまだ早朝の時間帯。どうやら、着工スケジュールで現地の建設会社との間にミスが見つかったらしく、早急な解決が求められているらしい。

焦った様子で話すヨーロッパ支社長に対して千紘社長は冷静だ。落ち着いた声で的確に指示を出している。

その様子からしてテレビ通話はまだしばらく終わりそうにない。

このまま話の内容に耳を傾けていても、私には現地の状況をどうすることもできないので、書棚の整理をしながら待つことにした。
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