極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
初めての恋
*
「えっ、妊娠⁉」
「ちょっと柴乃。声がでかい」
「あっ、ごめん」
社員専用のカフェテリアで、約一か月振りに同期の柴乃ちゃんと楓ちゃんとランチを取っていた。
久し振りに三人が揃ったので話が盛り上がり、それもようやく落ち着いた頃。楓ちゃんが改まった様子で大事な話があると切り出し、告げられたのが妊娠の報告。ちなみに彼女は私たち三人の中で唯一の既婚者だ。
そのおめでたい報告に柴乃ちゃんがとても驚いて、今も対面に座る楓ちゃんに詰め寄るようにテーブルに身を乗り出している。
「それで、今何か月?」
「五か月かな」
「どうしてもっと早く教えてくれなかったのよー」
「安定期に入る頃に言おうと思っていたから」
そう答えた楓ちゃんのお腹を柴乃ちゃんがじっと見つめる。