極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
「いつから? というか、どうしてそうなったの?」


楓ちゃんに詰め寄られ、たじたじになってしまった私の代わりに説明をしてくれたのは柴乃ちゃんだった。

彼女には、一夜の過ちのときから何かと相談に乗ってもらっていたので、お付き合いが始まったときもすぐに報告をした。

そのときの柴乃ちゃんは、さきほどの楓ちゃんのような驚いた反応は見せず『やっぱりね』と冷静に、どこか納得したように頷くだけだった。

どうやら彼女は、私たちが一夜を共にしてしまったときから、いずれ恋人になることがなんとなく想像できていたらしい。さすが恋愛経験が豊富なだけあり、柴乃ちゃんの恋愛推理力は鋭い。

そして、私たちがお付き合いをスタートさせて、もうすぐ二週間が経とうとしている。

季節は六月に入り、先週に梅雨入りも発表された。

今日も朝からずっと雨が降り続けている。
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