極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
「――そんなことがあったのね。私だけ知らなかったのは少しショックだけど、桃子に素敵な彼氏ができて嬉しい。おめでとう」
「ありがとう、楓ちゃん。でも、このことは内緒でお願いします」
「もちろん」
同期ふたりには隠していてもいつかはバレると思って打ち明けたけど、私たちが付き合っていることは他の社員さんたちには知られたくない。
とはいえ、あのウワサのせいで、社内にはまだ私たちが恋人関係だと思っている人は多い。少し前なら真実ではなかったのできっぱりと否定できたものの、真実になってしまった今はうまく隠し通せる自信が私にはない。
そんなことを考え込んでいると不意に、隣の席の柴乃ちゃんが私の目の前のお椀を覗き込んできた。
「あれ? 桃子、ぜんぜん食べてないじゃん。お腹すいてないの?」
「えっ。あ、うん。なんか食欲なくて」
「ありがとう、楓ちゃん。でも、このことは内緒でお願いします」
「もちろん」
同期ふたりには隠していてもいつかはバレると思って打ち明けたけど、私たちが付き合っていることは他の社員さんたちには知られたくない。
とはいえ、あのウワサのせいで、社内にはまだ私たちが恋人関係だと思っている人は多い。少し前なら真実ではなかったのできっぱりと否定できたものの、真実になってしまった今はうまく隠し通せる自信が私にはない。
そんなことを考え込んでいると不意に、隣の席の柴乃ちゃんが私の目の前のお椀を覗き込んできた。
「あれ? 桃子、ぜんぜん食べてないじゃん。お腹すいてないの?」
「えっ。あ、うん。なんか食欲なくて」