極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
その報告も兼ねて、これから社長室へと向かうことにする。
その前に、秘書室の奥にある給湯室で千紘さんの大好きな紅茶を淹れていると、隣にすっと人が立つ気配がした。振り向くと、天野室長だ。
「これから千紘のところへ行くのか」
「はい」
「そうかそうか」
私が頷くと、天野室長が何やらニヤニヤと笑い出す。
「社長室でイチャイチャは禁止だぞ」
「し、していませんそんなこと」
つい大きな声が出てしまった。
天野室長は私たちが付き合っていることを知っている。彼には千紘さんが話をしたらしい。
紅茶を淹れてから給湯室を出ようとすると、天野室長に呼び止められる。
「そういえば、笹崎。異動の件はどうする?」
……異動。
頭からすっかり抜け落ちていた。
親会社である大鷹ホールディングスの副社長秘書の候補に私も入っているんだった。
その前に、秘書室の奥にある給湯室で千紘さんの大好きな紅茶を淹れていると、隣にすっと人が立つ気配がした。振り向くと、天野室長だ。
「これから千紘のところへ行くのか」
「はい」
「そうかそうか」
私が頷くと、天野室長が何やらニヤニヤと笑い出す。
「社長室でイチャイチャは禁止だぞ」
「し、していませんそんなこと」
つい大きな声が出てしまった。
天野室長は私たちが付き合っていることを知っている。彼には千紘さんが話をしたらしい。
紅茶を淹れてから給湯室を出ようとすると、天野室長に呼び止められる。
「そういえば、笹崎。異動の件はどうする?」
……異動。
頭からすっかり抜け落ちていた。
親会社である大鷹ホールディングスの副社長秘書の候補に私も入っているんだった。