極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
「そろそろ正式に候補を決めて本格的に話し合うらしいから、もしも断るなら今週までに俺に教えて」
「わかりました」
そう返事をして、私は秘書室を後にした。
*
「失礼いたします」
社長室の扉を開けて入室すると、デスクワークをしていた千紘さんの視線がすぐに私を捉える。そして、その表情が分かりやすく緩んだ。
「紅茶をお持ちしました」
「ありがとう」
デスクの上に紅茶を置くと、千紘さんはさっそくそれに口をつける。
「桃子の淹れてくれた紅茶は今日も美味しい」
「ありがとうございます。ですが、今は仕事中ですのでその呼び方は……」
千紘さんとお付き合いを始めてから、彼は私を名前で呼ぶようになった。
仕事中は誰かに聞かれるとまずいのでこれまで通り名字で呼んでほしいとお願いしているのに、不意に名前で呼ばれることもあるから、そのたびにヒヤッとしてしまう。
「わかりました」
そう返事をして、私は秘書室を後にした。
*
「失礼いたします」
社長室の扉を開けて入室すると、デスクワークをしていた千紘さんの視線がすぐに私を捉える。そして、その表情が分かりやすく緩んだ。
「紅茶をお持ちしました」
「ありがとう」
デスクの上に紅茶を置くと、千紘さんはさっそくそれに口をつける。
「桃子の淹れてくれた紅茶は今日も美味しい」
「ありがとうございます。ですが、今は仕事中ですのでその呼び方は……」
千紘さんとお付き合いを始めてから、彼は私を名前で呼ぶようになった。
仕事中は誰かに聞かれるとまずいのでこれまで通り名字で呼んでほしいとお願いしているのに、不意に名前で呼ばれることもあるから、そのたびにヒヤッとしてしまう。