極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
「大丈夫だよ。ここには俺たちしかいないから。桃子も俺をいつもみたいに‟千紘さん”って呼んでいいんだよ」

「いえ。私は‟社長”とお呼びいたします」


コホンと咳払いをひとつしてから、私は話を切り替える。


「さきほどの会議の件ですが、明日の午後二時に第三会議室にて各担当を集めて行うことになりました」

「明日の午後二時って、財務部長との面談じゃなかった?」

「はい。それについては財務部長に連絡を取りまして明日の午前十一時に変更をしていただきました。どうしても明日の午後二時でしか会議の都合がつかなかったので」


千紘さんの予定をずらしてしまったけれど、問題なかっただろうか。

少し不安になったものの、「了解」という返事をもらえて安堵する。
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