極上社長に初めてを奪われて、溺愛懐妊いたしました
「初めまして」
後ろからそっと声を掛けると、腰にまで伸びた茶色の髪をさらりと揺らして、彼女が私を振り返った。
「社長の秘書をしております笹崎と申します」
名刺を渡すと、なぜか彼女はそれをじっと見つめている。しばらくすると、何かに気が付いたようにハッとした表情で私を見た。
「あなたが笹崎さん……」
彼女はそう呟くと、ソファからゆっくりと立ち上がる。
年齢は私よりも下で、まだ二十歳前後だろうか。ばっちりと化粧をしているが、丸みのある輪郭に、大きな黒目のせいか、どこか幼く見える。
「私、森園玲香と申します。父は、森園建設の社長をしております」
「森園建設の……! いつもお世話になっております」
どうやら玲香さんは森園建設のご令嬢のようだ。
大鷹不動産とは古くからの付き合いのある大切な取引先のひとつなので、私は丁寧に頭を下げる。
後ろからそっと声を掛けると、腰にまで伸びた茶色の髪をさらりと揺らして、彼女が私を振り返った。
「社長の秘書をしております笹崎と申します」
名刺を渡すと、なぜか彼女はそれをじっと見つめている。しばらくすると、何かに気が付いたようにハッとした表情で私を見た。
「あなたが笹崎さん……」
彼女はそう呟くと、ソファからゆっくりと立ち上がる。
年齢は私よりも下で、まだ二十歳前後だろうか。ばっちりと化粧をしているが、丸みのある輪郭に、大きな黒目のせいか、どこか幼く見える。
「私、森園玲香と申します。父は、森園建設の社長をしております」
「森園建設の……! いつもお世話になっております」
どうやら玲香さんは森園建設のご令嬢のようだ。
大鷹不動産とは古くからの付き合いのある大切な取引先のひとつなので、私は丁寧に頭を下げる。