秘密事項:同僚と勢いで結婚した


「穂高、片想いが長かったせいなのか李と付き合った瞬間に理性ぶっ飛んだパターンか…?」

「うっ……いや…!これは…虫刺されかも…!」

「エッチな虫だね」

「っ……ここ社食…!もっと話し言葉気をつけて…!」


顔真っ赤にして慌てている李。
同性の私から見ても可愛らしいなんて思ってしまう。


「ごめんごめん。もしかして同棲始めた?」

「……いーや…?」


李は私に対しての隠し事はものすごく下手。


「同棲おめでと」

「っ…なんでわかるの…?」


『なんでって、あなたの反応で』と教えたら演技力磨くとか子供みたいなことを言い出しそう。隠し事上手くなられるのは嫌だから黙っておくことにした。


「程々にね。見えるところにキスマはダメってはっきり言わないと。」

「……うん。」

「まぁ、穂高も気が気じゃないんだろうなぁ。……『李は俺のだ』っていう虫除けなわけだし?」


そういえば独占欲強い方だって穂高本人も言ってたな。角度によっては見える場所にシルシ付けるとか……めちゃくちゃ高度だわ。


なんていう風に呑気に軽く感動していたら、李が口を開く。
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