秘密事項:同僚と勢いで結婚した
「………嫌じゃない。」
そう言うと、穂高くんは私のことを横抱き(いわゆるお姫様抱っこ)をした。
「重くない…?」
「軽いよ。」
腕を首の後ろに回せば、自然と顔が近くなり再び唇同士を触れ合わせる。
ベッドの上に私を横にさせて、組み敷くように穂高くんと密着した。
「……2週間分…」
「うん…」
シュル…とネクタイの結び目を胸の方へと下げる姿は色っぽくて、男の人の表情を私に向けながら欲情している。
胸中がふわふわと高揚状態の私はキスを急かす。それに応えてくれた夫を大切に抱き込んだ。
「……んぅ…」
「舌…もっと出して…」
ちゅくちゅくと響く水音と、ゆっくりと脱ぐ布の擦れる音は全て聴覚を甘く刺激してきた。
インナーも脱ぎ捨て、彼の上半身が露わになれば、胸の奥でプツンと何かが切れた。
「……千智…」
名前を呼び、呑気に驚いている彼に追い討ちをかけるようにキスをする。
そして身体を下の方へと移動させ、胸の頂きを舌で転がした。
「わっ…」
「……逃げちゃダメ…」
愛されてばっかりは嫌だ。
《レロ…》
どんな顔をしているかはわからない。けれど、時々ビクッと身体を震わせるからもっとしてあげたいなんて思った。