秘密事項:同僚と勢いで結婚した
葉山は間違いなく俺を『ただの友達として』しか見ていない。
「結婚したって言ってもなんか『友達から親友』みたいな関係に変わった感じで過ごしやすいよ」
少しは男として意識されるようになる、なんて意気込んで挑んだデート。
その意気込みが簡単に打ち砕かれそうになった言葉を満面の笑みで言われた。
(友達から親友って…。少しは男として意識して欲しいんだけど…)
約6年くらい友人でいたから仕方がないのかもしれない。そう思うことで少しは凹んだ心を立ち直らせようと頑張った。
正直、焦らないわけがない。
無理に人生奪っておいて、結局好きになってもらえなかったらどうしよう、などというネガティブな方向にばかり思考は進んでいく。